松見達也
福岡市と熊本市に拠点を置く、新築・高性能リノベーションのエコ住宅を提供されているエコワークス株式会社様。2021年5月からCUEとYouTubeチャンネル運用をスタートしました。
今回は、リノベーション事業部の中村善二様に、CUEが動画制作に携わったことで得られた効果や反響などについてお話を伺いました。
ご支援内容：YouTubeチャンネル運用支援
ご支援期間：2021年5月〜継続中
人手不足を補うために、依頼を決めた
YouTube運用を始める前に抱えていた課題はどんなことでしたか？
中村さん 2019年11月からWeb集客を開始しましたが、ホームページだけでは伝えづらいという課題がありました。また、コロナの影響で、対面営業ができず、モデルハウスの来場者数も減って、営業マンも困っているし、これからどうやってお客様に伝えていくかが課題でした。
以前から注目していた動画を使おうと思って、最初は私が簡単な動画を作っていたんですが、専任ではないので、やっぱり1人でやっていくのは大変で、そんなときCUEさんをご紹介いただきました。
松見 中村さんお一人の力でやろうとしていたところを、人手不足を補うためにも外注しようという理由が最初のきっかけでしたね。
コロナ禍でも集客が増え、リノベーション棟数も増加
YouTubeをはじめて、課題はどう解決しましたか？
中村さん 最初に公開したモデルハウスを紹介した動画で、一気に視聴回数が伸びたんですよ。
山田 今では、17万回再生されていますね！初めて動画撮影をした日のことは、今でもよく覚えています。
中村さん コロナ禍で集客に苦戦しているところが多いなか、うちはYouTubeのおかげで間口が広がり、集客は右肩上がりで、本当にやってよかったですね。
YouTubeをはじめてから、リノベーション棟数も増えていますし、契約する方は 「YouTubeを見たから来ました」という方が100％なんですよ。
松見 100%、すごいそれは嬉しい効果ですね。
理想の顧客に出会い、契約率が伸びた理由
YouTube運用を始めて、どういう効果がありましたか？
中村さん お客様は事前にYouTubeで勉強しているから、断熱のことにも詳しいです。営業担当がYouTubeに出演していると、すでにお客様が営業担当のことを知ってくれているから、スムーズに関係を作っていけて、効果は営業マンたちが一番感じていると思います。
結果、初回面談時間が短くなり、契約率が伸びました。
山田 単価が大幅に伸びたのは、どんな影響ですか？
中村さん リノベーションという表現は、いろんな業界で使われていますが、私たちのリノベーションは性能向上リノベーション。
でも、最初はリフォームと勘違いしているお問い合わせが多くて、エコワークスのリノベーションと他との違いが分かりづらいんだろうなと思いました。
そこから、エコワークスが何を目指していて、リノベーションが何をやるのか、「高性能リノベーション」とは何かを動画で伝えていくようにしました。
社長のYouTubeチャンネルで、脱炭素の取り組みについて話しているから専門的な内容はお任せして、リノベーションされた方の家をご案内していくていく「劇的リノベーション」の動画投稿を約2年間続けて、今は勘違いされるお客様は激減しました。
松見 脱炭素・高性能リノベーション・新築とそれぞれチャンネルを分けて打ち出し、会社の情報発信は理想の形に近づいていますね。
中村さん 高性能を打ち出すために、YouTubeの冒頭に「高性能リノベーション専門店 エコワークス」というセリフを入れたり、断熱・耐震の話も必ず入れるようにして、お客様にどんどんイメージが浸透していったのかなと思います。
お客様が「高性能リノベーション」を理解してくださったことが、単価の上昇にも繋がっています。
「じゃあ、実際に見に行ってみよう」YouTubeが来場の動機づけに
YouTube運用を始めて、他にはどんな効果がありましたか。
中村さん 「とりあえず来ました」というお客様がいなくなりました。
モデルハウスや完成見学会に来るまでに、お客様もたくさん勉強されていて、その上で、動画で伝えていることが本当なのか「確認のために来ました」という方が多いなと思います。
「あ、本当だ。あの時言ってた木の香りがする」「あったかさの質が違う」「あ、これが正解だ」とか、体感しないと分からないことがあるじゃないですか。
YouTubeは「じゃあ、実際に見に行ってみよう」という来場の動機づけになっているのかなと思います。
山田 お客様が事前に調べて、実際に体感して、確信するから成約に繋がりやすいんですね。クレームが減ったとかはありますか？
中村さん YouTubeで発信するようになって、見込み顧客とのボタンの掛け違い、ミスマッチは減ったと感じます。
エコワークスのテイストや考え方が感覚的にでも伝わっていれば、多少の勘違いは営業が説明したら、「あ、やっぱそうだったんですね」って分かっていただけるし、契約まで早いなと思いますね。
資料請求と視聴者の7割は女性、イメージを伝えるには動画が効果的
YouTubeは、どんなお客様に刺さってそうですか？
中村さん うちの場合、資料請求の7割は女性で、YouTubeの視聴者も75%〜80%は女性です。
つまり、リノベーションする時に、最終的に決めるのは旦那様かもしれないけど、調べるのは圧倒的に女性なんですよね。そういった意味でも動画でイメージを伝えられるのは効果的だと思います。
松見 話し言葉の方が分かりやすいという層が増えているので、動画だから伝わる情報がありますね。
中村さん カタログとか、紙媒体もこれまで全部作りましたけど、写真と文字だけでは伝わらない、この3年で動画の時代になったことを実感しています。
YouTubeを通じて、社員の成長につながる
YouTube運用を始めたことで、社内の変化はありましたか？
中村さん ルームツアーは私が台本を全部書いていたんですが、他のメンバーも台本が書けるようになりました。台本を作る過程で文章力が磨かれて、何を伝えるかをそれぞれ考えられるようになっていますね。
松見 台本があることで、動画の出来栄えが変わるんですよね。
台本がないと、要点が入ってなかったり、会社として伝えたいことが全く入ってなかったりするので、特に最初の1〜2年は台本作りがとても重要なんです。
中村さん あとは、メンバーに任せるということも大事にしています。やってみて分かる、見えてくる部分もあるだろうし、みんな自分で工夫しながらなんとかするから、結果YouTubeを通じてすごく成長していくんですよ。
山田 若手の社員教育にも、YouTubeは役立っていますね。
YouTube運用3年、継続の秘訣は進行管理
3年間、毎週動画を公開して170本続けてこられました。それは何が秘訣でしたか？
中村さん 秘訣は、やっぱり松見さんと山田さんがやれっていうから（笑）。
山田 圧倒的なプレッシャーですかね（笑）。
中村さん 季節によっては、引き渡しが重なったり、忙しい時期があるんですが、進行管理があったおかげで続けられました。
山田 竣工予定など、先のスケジュールまで教えていただいた上で、じゃあいつまでに何本撮り溜めしましょうとか、ここからは空くから、どういう施策を打ちましょうかとか、調整を続けましたよね。
中村さん スケジューリングして、私の場合は台本を作る時間を作って、出演する人に撮影日を空けてもらうところまでやれば、あとはなんとかなりました。
松見 忙しくて、動画編集するまでの時間は絶対ないですよね。
中村 そうなんですよ。みんなやれないことはないって考えるけど、継続ができないんですよ。それ以外の仕事もあるし、寝る時間がなくて多分倒れます。
やり取りもチャットワークで、ストレスのないコミュニケーションができています。
松見 継続的に発信ができない会社さんの方が、圧倒的に多いんですが、どれだけお忙しくても、動画をあげ続けて、だから強力なチャンネルに育てられたのかなと思います。
本当に一緒にやってこれて良かったなって思います。
YouTubeが間口を広げて、新たなターゲットを発見
YouTube運用をしていなかったら、今頃どういう状態だったと思いますか？
中村さん 最初の入り口は、興味を持ってもらうことからはじまりますよね。そのためには、まずは知られないと間口が広がらない。
YouTubeを見て、非常に理解できたと言っていただけるお客様が増えているので、やっていなかったら、その間口が狭くなっていただろうなと思います。
今は、YouTube・Instagram・HPから来る方がほぼ100%で、紙媒体は使っていません。その中でも動きがあるYouTubeが興味をもってもらいやすく、間口を広げてくれていると感じます。
山田 地域性が絞れるチラシとかの方がいいんじゃないか、という感覚の方もいらっしゃるかなと思うんですが、中村さんの感覚的にはどうですか？
中村さん 最初は、YouTubeを通じて広がった分、全国からどんどん問い合わせが来ました。
色々試して、今は資料請求フォームで福岡・熊本に絞り込むようになっています。これも、3年続けたなかで、試行錯誤してできたことですね。
松見 いきなり狭いところを狙うのではなく、リノベーションチャンネルを一旦広げて、そこから狭めていく方が、チャンネルのパワーも落ちないし、資産になりますね。
中村さん あとは、YouTubeで間口が広がった結果、新たなターゲットが見つかり、次の施策も生まれました。
松見 ここに顧客がいた！という、予想外の発見でしたね。
YouTubeの動画から、次のヒット施策を生み出す
今後、動画を使って挑戦したいことは何ですか？
中村さん 「エコワークスらしさ」をどうやって伝えていくか、これからも挑戦したいですね。
YouTube動画から、90秒、1分、30秒と尺の短いバージョンを何パターンか作って、どこが1番認知拡大につながるのかトライしていくのが、これからの試みです。
やってみて、数字を出してみないとわからないですからね。
松見 動画があると、色々アレンジできますよね。プラットフォームごとに色んな業者が動画を作ると、結局会社としてバラバラな印象になってしまうので、YouTubeの動画から、ショート動画やInstagramに転用すれば、最小の労力で、成果を狙うことができます。
中村さん 最初は色々やってみて、これがヒットする！ってわかったら、うちのオリジナルになるから。どれが正解かわかんないけど、それを楽しんで、いろんな形で挑戦していきたいと思っています。
山田 こうやってどこよりも早く、新しいことに挑戦する姿勢が、エコワークスさんがリノベーションのチャンネルでずっとトップを引っ張り続ける理由だと思います。
最後に、YouTube運用を今後スタートする企業担当へひと言メッセージがあればお願いします。
中村さん まずはやってみること、続けていくこと！
私がそうだったように、どこの住宅会社でも1人で始めることが多いでしょうから、そんな時にCUEさんとチームを組んで、伴走してもらうと早いですよ。
その上で、3年は続けてください。最低でも1年、3年後を見通して続けることで、成果が出るのがYouTubeだと思います。
松見 中村さん、インタビューにお答えいただきありがとうございました。
（撮影／大田聖、取材・文／山下ゆき）
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