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住宅YouTubeの担当者は何の数値に着目し、何を改善したらいいのか?

こんにちは、株式会社CUE(キュー)の松見です。

この記事では、工務店・住宅会社・ハウスメーカーのYouTube運用ご担当者様に向けて、YouTubeを効果的に運用するためのチェックポイントを解説しています。

結論、視聴者が求めている質の高い動画を制作し続けるしかないのですが、とは言え、何の数値に着目し何を改善したらいいのか、そのポイントを簡潔にお伝えします。

この記事を書いた人

松見 達也

松見 達也

株式会社CUE 代表取締役

2020年から住宅会社・不動産・建築業界のYouTubeマーケティング支援を行っています。ルームツアー動画制作だけでなく、お問い合わせや受注に直結するWeb戦略を考え、お客様と一緒に実行するのが得意。

工務店YouTubeやルームツアー動画の目的・効果とは?

そもそも、住宅会社がルームツアー動画を制作し、YouTube運用を行う最大の目的は、今までの集客方法では出会えなかった理想の顧客と出会うことです。

動画を作ること自体がゴールではなく、自社の家づくりを理解し、共感してくれるお客様と出会うことがYouTube運用の本質です。

そのためには、単に完成したお家を紹介するだけではなく、企画や演出の工夫を積み重ね、毎回の動画から改善を図る必要があります。

YouTubeやルームツアー動画がもたらす具体的な効果

ここで改めて、工務店YouTubeやルームツアー動画がもたらす具体的な効果についてまとめておきます。

  • 信頼感、安心感の醸成
    • 動画に出演して、自社の家づくりを丁寧に説明することで、顧客は「この会社で家を建てたい」「この人と一緒に家づくりがしたい」と具体的にイメージができます。真摯に、丁寧に動画で説明することで信頼感につながります。
  • 差別化
    • 今や家で差別化するのは難しいです。残されたのは「思想」「提案力」「人柄」です。ここで他社との違いを見せていく以外に勝ち残る方法はありません。YouTubeだと「思想(こだわり)」「提案力」「人柄」を伝えることができます。これにより、価格競争ではなく価値で顧客から選んでもらえるようになり、結果的にYouTube自体が差別化に大きく影響するようになります。
  • 来場、問い合わせが増える
    • 動画制作を真摯に取り組むこと・YouTubeをきちんと設計することで、お問い合わせや来場者数が増えます。良い動画はYouTubeのアルゴリズムが拡散を手伝ってくれます。その結果、お問い合わせが増えます。
  • 動画が資産になる(ストック型集客)
    • 一度公開したYouTube動画は、検索や関連動画、YouTubeおすすめ機能により、継続的に視聴される資産となります。そのため、広告費をかけ続けなくてもお問い合わせの導線を増やし続けることができます。動画が資産として積み上がります。
  • 社内ブランディング、採用効果
    • 社長や設計士の想い、現場の職人さんの姿を動画で伝えることで、顧客だけでなく未来の社員や協力業者にも「この会社と一緒に働きたい」と、求職者の感情にアプローチすることができます。また弊社と一緒にYouTube運用を行っている住宅会社さんにあったのは、社員の家族に喜ばれるといった事例です。これらは社内の人間関係を良好なものとし、結果的にブランディングにつながります。

YouTubeで理想の顧客に出会えなかった場合のリスク

一方で、YouTubeを活用せずに理想の顧客と出会えないままでいると、下記のようなリスク・機会損失があります。

  • 価格競争に巻き込まれる
    • 他社と横並びで比較され続け、最終的に安さでしか選ばれなくなる。
  • 広告費依存の集客から抜け出せなくなる
    • Web広告やInstagram広告、チラシなど、その都度コストがかかる集客に頼らざるを得ず、投下した広告費が積み上がっていかない。その結果、利益率が圧迫される。
  • SNSでの認知が取れず、顧客との接点が減る
    • 家づくり検討初期の段階で自社の存在に気づいてもらえず、そもそも信頼関係を築く機会自体を失う。

では、YouTubeで成果を出すには何に着目し、何を改善したらいいのか、具体的に説明していきます。

YouTubeにはYouTubeStudioという分析画面があります

YouTubeStudioの画面スクショ

YouTubeStudioという分析ツールを使えば、チャンネル全体だけでなく、個々の動画についても詳しく分析できます。

「どんなユーザーが、いつ、どこから(地域やデバイス)、どのくらい視聴しているのか」が分かるので、動画のサムネイルや内容(構成や見せ方)はもちろん、投稿するタイミングの改善にも役立てられます。

工務店YouTube運用担当者が着目すべき5つの重要な指標

ここからは、YouTubeの効果を最大化するために、担当者が着目すべき5つの指標について解説します。

下記の5つの指標はすべてYouTubeスタジオのアナリティクス画面で確認することができます。この5つの指標はもちろん大切なのですが、前提として、更新頻度を保つことが重要です。更新頻度が保てていない状態でアナリティクスばかりを見ていてもあまり意味がありません。まず第一に担保すべき数字は動画の更新数です。

更新数が何よりも重要という前提で、下記5つの指標について解説していきます。

  1. 総再生時間
  2. 視聴維持率
  3. インプレッションのクリック率
  4. トラフィックソースと関連動画
  5. 視聴者維持に関する重要なシーン

総再生時間

最初の指標は、総再生時間です。

2025年現在のYouTubeでは、総再生時間をどれだけ獲得できるかが大切です。

総再生時間を伸ばすためのポイントは、中身の濃い動画をたくさん制作すること、これにつきます。

つまり動画の尺が長く、より多くの人が動画を最後まで見てくれるような動画を企画する必要があります。

住宅会社の担当者さんと商談していると「動画は10分ぐらいがいいですよね、長い動画はあまり見ませんもんね〜」ということを言われたりします。

中身の薄い長い動画は見る気が起きませんが、家づくり初心者にとって学びがある長い動画は有益で、自然と総再生時間も伸びていきます。

視聴回数やチャンネル登録者数に目がいきがちですが、伸びていて人気のYouTubeチャンネルは、総再生時間が長いという共通点があります。

総再生時間の獲得のために、2025年以降のYouTubeでは、伸びる企画を研究して真面目に動画を制作することが鍵となりそうです。

視聴維持率

2つ目の指標は、「視聴維持率」です。視聴維持率はルームツアー動画に限らずYouTubeを運用する上でとても大切な指標です。

視聴維持率とは、視聴者が動画をどれくらい見続けたかを示します。視聴維持率が低下している箇所は、視聴者が動画から離脱しているポイントです。

離脱のタイミングを把握することで、その原因を考察し、改善点を見つけられます。

ルームツアー動画の場合、15分程度の動画で視聴維持率40%を目標に試行錯誤すると良さそうです。

ただし、動画の長さによって視聴維持率の目安は変わります。そのため、一般的な情報を鵜呑みにせず、自社のアナリティクスデータを基に分析を深めることが重要です。

インプレッションのクリック率

3つ目の指標は、「インプレッションのクリック率」です。インプレッションのクリック率とは、サムネイルのクリック率を指します。

なぜ重要なのかというと、サムネイルがクリックされる動画というのは、視聴者が探している情報に近い動画とYouTubeのアルゴリズムが判断するからです。

YouTubeアルゴリズムから高い評価を受けることで、ブラウジング画面や関連動画に優先的に表示され、視聴回数の増加につながります。

ルームツアーなどの住宅会社様が発信する動画のサムネのクリック率は、6%を目安に試行錯誤すると良いと思います。

トラフィックソースと関連動画

4つ目の指標は、「トラフィックソースと関連動画」です。人気のルームツアー動画になると、トラフィックソースの約9割以上が「ブラウジング」と「関連動画」によるものになります。

つまり、YouTubeで人気動画となるには、この2つの機能に表示されるかどうかが大きな鍵を握ります。逆に言えば、外部からの流入(YouTube以外のプラットフォームからの流入)は必須ではありません。

ブラウジングと関連動画の違い

  • ブラウジング
    •  「視聴と検索履歴」に基づいておすすめ画面に表示されます。
    • 例えるなら、「以前このルームツアー動画を見ていましたよね?こちらの動画もおすすめです」といった形で、視聴者に提案されます。
  • 関連動画
    • 「動画間の移動履歴」が影響しています。
    • 具体的には、「他の人はこちらのルームツアー動画も一緒に見ていますよ!見ていきませんか?」という形で、視聴者の画面に表示される仕組みです。

関連動画については、どのチャンネルのどの動画から流入があるのか、詳細に把握できます。また、関連動画ごとにインプレッションのクリック率や視聴維持率のデータも確認可能です。

松見

関連動画からの流入は、クリック率と視聴維持率の数値が高い傾向にあります。これは、興味を持つ視聴者に的確に動画が届いている証拠です。

視聴者維持に関する重要なシーン

最後の指標は、「視聴者維持に関する重要なシーン」です。

YouTubeアナリティクスでは、視聴維持率を左右する重要なシーンをグラフで確認できます。このグラフでは、視聴維持率が高い「山」と低い「谷」の部分が一目でわかります。

特に谷になっている部分は、視聴者が動画を離脱した原因が隠れている箇所です。次回の動画制作では、この谷の原因を分析し、改善を図ることが大切です。

YouTubeアナリティクスでは他社チャンネルの分析はできません

YouTubeアナリティクスは、自分のチャンネルを詳細に分析するためのツールです。

ただし、他のチャンネルや競合チャンネルを直接分析することはできません。自分のアカウントに紐づいたデータのみが対象となる点に注意が必要です。

住宅業界特化のYouTube支援なら、私たちにお任せください!

2020年から工務店のYouTube支援を実行してきた私たちだからこそ、下記のような悩みにお応えできます。

  • 工務店YouTube運用の効果的な戦略を立案できない
  • YouTubeが集客や成約に結びつかない
  • YouTubeを続けることができない
  • ルームツアー動画以外の企画ができない
  • 動画編集のみを外部委託しているが、その管理に疲弊している
  • 自社の意図を理解したYouTube運用代行会社が見つからない
  • YouTube以外のInstagramやTikTokなど、Webマーケティングを一括で発注できる外注先が見つからない

ひとつでも当てはまる場合は、どうぞお気軽にご相談ください。