工務店のYouTube動画の種類一覧|制作・運用で直面する壁や対策も解説
住宅購入を検討しているお客様との接点を増やすために、YouTubeは今や欠かせないツールとなっています。但し、「どのような動画を作ればお客様の興味を引き、集客につながるのか」を理解しなければ、せっかくの取り組みも効果を得られません。
今回は、工務店がYouTubeで活用できる動画の種類やメリット・デメリット、そしてYouTube動画制作・運用で直面する壁とその対策を解説します。
松見達也(株式会社CUE 代表取締役)
1986年生まれ。福岡県出身。福岡大学大学院修了後、株式会社イトーキで6年間勤務。2018年にWebマーケティング事業で起業。ローカルメディアの立ち上げ、海外にてYouTubeチャンネルの立ち上げを経て、企業向けYouTubeマーケティング支援事業を開始。
工務店のYouTube動画の種類一覧
早速、実際の工務店がどうやってYouTubeを活用しているのか、代表的なパターンを見ていきましょう。
1.ルームツアー
- ルームツアー動画内容
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完成した家を見せる動画。実際の住宅をカメラで紹介しながら、「どんな家が作れるのか」を分かりやすく伝えます。例えば、広々としたリビングや収納が多いキッチンなど、視聴者が「自分の家にも欲しい」と思えるポイントを見せる内容です。
- 集客につながる理由
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- 家を建てたい人が「この工務店なら素敵な家を作ってくれそう」と感じる。
- お問い合わせや見学希望につながりやすい。
2.お施主様インタビュー
- お施主様インタビュー動画内容
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実際に家を建てたお客様(お施主さま)が、「どんなふうに家を建てたのか」「完成した家に住んでどう感じているのか」を語っていただける動画です。
- 集客につながる理由
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- 信頼感がアップするので、「この工務店なら失敗しなさそう」と安心して問い合わせしやすくなる。
- 顧客のリアルな体験談は、新規のお客様にとって説得力がある。
3.家づくりノウハウ(工法紹介)
- 家づくりノウハウ(工法紹介)動画内容
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家を建てるときに知っておくと役立つ知識や、工務店ならではの技術や工法を紹介する動画です。例えば、「地震に強い家の作り方」や「冬でも暖かい家の秘密」といった内容が挙げられます。
- 集客につながる理由
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- 工務店の「技術力」や「信頼感」を伝えることで、「この工務店ならしっかりした家を作ってくれる」と思わせられる。
- 知識を得た視聴者が「もっと詳しく聞きたい」と相談したくなる。
4.採用動画
- 採用動画内容
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採用動画は、工務店で働きたい人を対象にした動画です。社員のインタビューや日々の業務の様子、職場環境を映しながら「どんな会社か」「どんな働き方ができるのか」を伝える内容です。例えば、社員が仕事のやりがいやキャリアについて語るシーンや、会社のイベントの様子を取り上げると良いでしょう。
- 集客につながる理由
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- 直接の集客効果は薄めですが、良い人材が集まることで、結果的に会社全体のサービス品質が向上。これが顧客満足度や信頼につながる。
- 「社員が楽しそうに働いている=良い会社」というイメージが視聴者に伝わり、間接的に工務店のブランド価値が高まる。
番外編|ショート動画の活用
- ショート動画内容
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ルームツアーや家づくりノウハウ動画などの要点を30秒〜1分程度の短い動画に編集したものです。短い時間で視聴者の目を引くため、分かりやすさとインパクトを重視します。
例えば、「おしゃれなリビングの一部」や「耐震工法のビジュアル解説」など、1つのトピックに絞って見せる形式が好まれます。 - 集客につながる理由
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- 視聴者が気に入った動画をシェアすることで、認知度が高まり、潜在顧客にリーチできる。
- 詳細を見たいと思った視聴者が、長尺動画や公式サイトを訪れるきっかけになる。
- ショート動画は若い世代に人気があるため、普段工務店に関心が薄い層にもアプローチできる。
工務店がYouTubeを活用するメリット・デメリット
工務店がYouTubeを活用するメリット・デメリットは以下の通りです。
- YouTube動画は資産(営業ツール)になる
- 感情を動かすメッセージが伝わる
- 会社の信頼度が上がる
- 営業の成約率が上がる
- 採用のコストが下がる
- YouTubeおすすめ機能の拡散力が桁違い
- プレゼン能力と論理的思考が鍛えられる
- YouTubeは社員教育になる
- 社員の家族に喜ばれる
- 制作・運用のコストがかかる
- 成果が出るまで時間がかかる
- YouTubeの知見を持った人材の確保が必要
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上記は、弊社が実際にお客様の企業YouTubeチャンネルを運営して得た洞察です!詳細は、こちらの記事をご確認ください。
YouTube動画制作・運用で直面する壁と対策
メリットの多いYouTubeですが、実際に運用を始めると、いくつかの困難に直面するものです。
ここでは、特につまずきやすいポイントをピックアップし、それぞれに対する対策をご紹介します。
撮影と編集問題
最初に直面する壁のひとつが「撮影と編集」です。動画制作に慣れていないと、どの機材を使えばいいのか、どんな編集ソフトが良いのか、さらには時間や労力の負担に驚く方も多いでしょう。
しかし、適切な対策を講じれば、この問題をスムーズに乗り越えることが可能です。
対策1:手軽な機材を活用する
撮影に必ずしも高価な機材は必要ありません。最近のスマートフォンは高画質の動画撮影が可能で、特に小規模な工務店であれば十分なクオリティを実現できます。
三脚や簡易照明を追加するだけで、プロ仕様に近い動画が作れるため、まずは手軽に始めることが重要です。
対策2:編集を効率化する
編集の負担を軽減するには、以下の方法が効果的です。
- テンプレートを活用する
動画冒頭のタイトルやエンディング部分をテンプレート化することで、繰り返し使える素材を作成し、編集の手間を大幅に減らせます。 - 簡易編集ソフトを利用する
Adobe PremiereやFinal Cutなどの高機能ソフトが難しい場合、スマホでも使える無料アプリ(例:CapCut、iMovie)を試してみましょう。直感的な操作で編集が可能です。
編集の効率化と同時に、可能であれば担当者や運用のルール決めもしておくと良いです。無理なく続けられる体制を作りましょう。
対策3:外部リソースを活用する
「撮影も編集も社内で完結するのは難しい」という場合は、専門家に任せることも選択肢です。
特に重要な動画や初回制作時は、撮影・編集のプロに依頼して全体のクオリティを底上げするのがおすすめです。また、費用を抑えたい場合は、一部編集だけを外注し、その他は社内で対応する方法も効果的です。
売上に直結しない問題
次に、多くの工務店が感じるのが「動画をアップしても売上に繋がらない」という課題です。
視聴回数やチャンネル登録者数が伸びていても、それが直接的に契約や問い合わせに結びつかないと、効果を疑問視してしまうこともあるでしょう。しかし、YouTubeの役割を正しく理解し、適切な対策を取ることで、この課題を解消できます。
対策1:動画の目的を明確にする
動画にはそれぞれ明確な役割を持たせることが重要です。
- ルームツアー動画 → お問い合わせやモデルハウス見学の誘導が目的。
- お施主様インタビュー → 信頼感の醸成が目的。
- 家づくりノウハウ動画 → 専門性を伝え、興味を持ってもらうことが目的。
一つの動画で全てを狙うのではなく、「この動画はどんな行動を促したいのか」を明確にすると効果を測定しやすくなります。
対策2:視聴者を行動に誘導する
動画の中や概要欄で「次の行動」を提案することで、視聴者が動きやすくなります。
例えば、以下のような対策です。
- 概要欄にリンクを追加する
ホームページの資料請求フォームやお問い合わせページへのリンクを記載し、具体的なアクションを促します。 - エンディングでメッセージを入れる
「詳しい情報はホームページをご覧ください」や「お気軽にお問い合わせください」といった案内を動画の最後に入れることで、行動を後押しします。 - QRコードを活用する
動画内にQRコードを挿入し、スマホから簡単にアクセスできるようにします。
対策3:成果を定量化する
YouTubeの効果を売上に結びつけるためには、定期的なデータ分析が欠かせません。
まず、具体的なKPI(重要業績評価指標)を設定することが重要です。例えば、「動画視聴から問い合わせに繋がる割合」や「YouTube経由でのホームページアクセス数」などを測定することで、YouTubeの成果を数値で把握しやすくなります。
さらに、GoogleアナリティクスやYouTubeアナリティクスを積極的に活用することで、視聴者が動画を見た後にどのような行動を取るのかを分析できます。
どの動画が視聴者を次のアクションに繋げているのか、また改善すべき点はどこなのかを把握することで、より効果的なコンテンツ制作が可能になるでしょう。
企画が思い浮かばない問題
最後に、企画が思い浮かばないという課題です。特に最初はアイデアが豊富でも、投稿を続けるうちにネタ切れを感じることが少なくありません。しかし、少し視点を変えたり工夫を加えたりするだけで、動画のアイデアは無限に近いほど広がります。
対策1:問い合わせ内容を動画化する
普段お客様から寄せられる質問や悩みを動画のテーマにするのは、最もシンプルで効果的です。
例えば、「土地選びの注意点」や「理想の間取りを決めるコツ」など、実際に現場で聞かれる内容を動画にすることで、視聴者の興味や関心に直接アプローチできます。
対策2:視聴者との双方向コミュニケーションを活用する
動画のコメント欄やアンケート機能を使って、視聴者から「見たい動画のテーマ」を募集するのも効果的です。「どんな家づくりの情報が気になりますか?」など、具体的な質問を投げかけることで、視聴者のニーズを直接知ることができます。
また、この方法は、視聴者に「自分たちが関わっている」と感じてもらえるため、チャンネルへの親近感や愛着を高めやすくなります。
対策3:競合やトレンドを参考にする
同業他社や他業界の人気チャンネルを参考にするのも良い方法です。他の工務店がどのようなテーマで成功しているのかを調査し、それを自社らしくアレンジすることで、新たなアイデアが生まれることがあります。
また、季節ごとのトレンド(例えば「冬におすすめの断熱対策」など)を取り入れることで、タイムリーなコンテンツを作ることができます。
まとめ:YouTubeを活用して新たな販路を拡大しよう
YouTubeは、住宅業界でお客様とのつながりを広げる強力なツールです。視覚的で分かりやすい情報を発信できるだけでなく、動画を通じて信頼感を築き、自社の魅力をしっかり伝えることができます。
これからますます動画活用の重要性が増していきます。早めに始めることで、競争力を高め、自社のコンテンツを販路拡大の柱に成長させられます。まずはコツコツと続けることが、成功への近道です。
住宅業界特化のYouTube支援なら、私たちにお任せください!
2019年から工務店のYouTube支援を実行してきた私たちだからこそ、下記のような悩みにお応えできます。
- 工務店YouTube運用の効果的な戦略を立案できない
- YouTubeが集客や成約に結びつかない
- YouTubeを続けることができない
- ルームツアー動画以外の企画ができない
- 動画編集のみを外部委託しているが、その管理に疲弊している
- 自社の意図を理解したYouTube運用代行会社が見つからない
- YouTube以外のInstagramやTikTokなど、Webマーケティングを一括で発注できる外注先が見つからない
ひとつでも当てはまる場合は、どうぞお気軽にご相談ください。無理なクロージングは一切行わず、無料相談では必ずお客様にとって価値ある時間をお約束します。